技術登録内容
1.登録申請者
会社名 | 太陽工業㈱ |
---|---|
郵便番号・住所 | 〒812-0013 福岡県福岡市博多区博多駅東2-15-19 KS.T駅東ビル5F |
担当部署 | |
電話番号 | 092-411-8003 |
FAX番号 | |
or004277@mb.taiyokogyo.co.jp | |
ホームページURL |
2.技術の名称等
技術の名称 | コンクリートキャンバス工法 |
---|---|
開発年(西暦) | 2005年 |
開発体制 | 単独 |
共同研究者 | |
開発会社 | 太陽工業㈱ |
開発会社と申請者の関係 | 従業員 |
県産品 |
3.技術の分類
区 分1 | 県内活用技術 |
---|---|
区 分2 | 工法 |
分 類 | 工法 |
4.キーワード
項目 | 県内公共工事採用実績 |
---|
5.国土交通省への登録状況
申請地方整備局名 | 登録年月日 | 登録番号 | 評価結果 |
---|---|---|---|
国土交通省 | 2022年 | CG-220009-A | 事後評価未実施技術 |
6.特許等
特許番号 | 5638538 | 実用新案番号 |
---|
7.制度等による証明
証明機関 | 証明番号 | 証明年月日 | |
---|---|---|---|
建設技術審査証明事業 | |||
その他 |
8.活用の効果
従来技術名 | モルタル吹付 |
---|---|
経済性 | 低下 (-107 %) |
工程 | 短縮 (7.23 %) |
品質・出来形 | 向上 |
安全性 | 向上 |
施工性 | 向上 |
環境 | 向上 |
9.特徴
本技術は、あらかじめ特殊セメントを内部に封入した布材(コンクリートキャンバス)に表面から水を散布・浸透させることで内包するセメントを水で満たし水和・硬化させて、薄層の高強度・高耐久ライニング層を簡易に形成する工法である。
10.施工方法
①土工事により設置面を成形する。同時に大きい転石や切り株などを除去しておく。
②コンクリートキャンバスの梱包を解き、設置面に敷設する。平場の場合には設置場所に転がすことで敷設できる。法面の場合は、天端側から繰り出すか法尻側から繰り出して天端から引張り上げる。ジョイントが発生する場合は、10㎝程度重ね合せる。その際重ね合わせ下部を固定前に水和させる。
③アンカーピンにより地盤に固定する(法勾配1:1.8、地盤条件5≦N<10の場合、外周0.5mピッチ、外周以外2.0mピッチ及び重ね合わせ部に打設)。設置面がコンクリートや岩盤の場合はアンカーボルト等を使用する。
④コンクリートキャンバス表面に散水し、内部のセメントを硬化される。使用水量は概ね10Lty/m2である。
⑤硬化する前にタッピングビスによりジョイント部を20cmピッチでジョイントする。へりアキは3~5㎝とする。また、ジョイント部の防水性を向上させるためにジョイント部にシーリング材を塗布することもある。
⑥CCT1を使用する場合、垂直壁などの急勾配では1時間後に再度散水を行う。
⑦冬季に施工する場合、温水や硬化促進剤の使用またはシート養生を行う。
⑧夏季など水分蒸発が激しい場合には、散水後5時間まで1時間毎に散水する、あるいはシート養生をするなど浸透した水分の蒸発を防ぐ処置を行う。
②コンクリートキャンバスの梱包を解き、設置面に敷設する。平場の場合には設置場所に転がすことで敷設できる。法面の場合は、天端側から繰り出すか法尻側から繰り出して天端から引張り上げる。ジョイントが発生する場合は、10㎝程度重ね合せる。その際重ね合わせ下部を固定前に水和させる。
③アンカーピンにより地盤に固定する(法勾配1:1.8、地盤条件5≦N<10の場合、外周0.5mピッチ、外周以外2.0mピッチ及び重ね合わせ部に打設)。設置面がコンクリートや岩盤の場合はアンカーボルト等を使用する。
④コンクリートキャンバス表面に散水し、内部のセメントを硬化される。使用水量は概ね10Lty/m2である。
⑤硬化する前にタッピングビスによりジョイント部を20cmピッチでジョイントする。へりアキは3~5㎝とする。また、ジョイント部の防水性を向上させるためにジョイント部にシーリング材を塗布することもある。
⑥CCT1を使用する場合、垂直壁などの急勾配では1時間後に再度散水を行う。
⑦冬季に施工する場合、温水や硬化促進剤の使用またはシート養生を行う。
⑧夏季など水分蒸発が激しい場合には、散水後5時間まで1時間毎に散水する、あるいはシート養生をするなど浸透した水分の蒸発を防ぐ処置を行う。
11.歩掛・単価等
□積算条件
・施工規模:法面保護 A=100m2(法勾配1:1.8、地盤条件5≦N<10)
・労務単価:令和3年度公共工事設計労務単価(山口県)
・法面整形、残土の処分に掛かる経費は含まない
・消費税は含まない
□新技術
・施工方法:コンクリートキャンバス工法(t=5mm)
・積算方法:自社歩掛
・材料単価:自社価格
・機械経費(発電機):積算資料2022年3月
・機械経費(水中ポンプ):建設物価2022年3月
・機械経費(電気ドリル、散水車):令和3年度建設機械等損料算定表
・接合部の漏水対策(シーラント塗布等)は別途計上とする
・施工規模:法面保護 A=100m2(法勾配1:1.8、地盤条件5≦N<10)
・労務単価:令和3年度公共工事設計労務単価(山口県)
・法面整形、残土の処分に掛かる経費は含まない
・消費税は含まない
□新技術
・施工方法:コンクリートキャンバス工法(t=5mm)
・積算方法:自社歩掛
・材料単価:自社価格
・機械経費(発電機):積算資料2022年3月
・機械経費(水中ポンプ):建設物価2022年3月
・機械経費(電気ドリル、散水車):令和3年度建設機械等損料算定表
・接合部の漏水対策(シーラント塗布等)は別途計上とする
12.適用条件
①自然条件
・冬季は散水後24時間以内に地表面温度が-4℃以下にならないこと。
・風速が7.0m/s を超えないこと。
②現場条件
・水が供給可能であること。
③技術提供可能地域
・技術提供地域については制限なし。
④関係法令等
・道路土工-切土工・斜面安定工指針 (公社)日本道路協会 平成21年6月
①適用可能な範囲
・切土および盛土法面(水平~垂直)の表面保護
(表層すべりや巨石崩落の恐れがある場合にはロックアンカー、ロックネット等を併用する。)
②特に効果の高い適用範囲
・酸性土壌面、アルカリ性土壌面:硬化阻害がおこらないため
・水中および半水中(海水中を含む):水中でも硬化が可能なため
・機材搬入が困難な場所での施工:人力施工が可能なため
・既設の家屋や重要設備近傍など施工中の汚損が気になる場所:セメントの飛散などがおこらないため
③適用できない範囲
・散水後24時間以内に-4℃を下回ることが予想される場合。
・粘土を超える遮水性能が必要とされる場合(1.0×10-9cm/sec未満)。
④適用にあたり、関係する基準およびその引用元
・特になし。
留意事項
①設計時
・地すべりなど大きな荷重が作用する場合にはアンカー工やロックネット工を併用する。
・裏面への浸水対策として上流部及び法肩部は土中に埋め込む等の処置を施すこと。
・コンクリートキャンバス上の歩行が考えられる場合にはCCT2以上の厚さのものを適用する。
②施工時
・水和させるためには十分に散水を行う。(掛け過ぎても水分過剰となることはない)
・急勾配地に使用する場合並びにCCT1を使用する場合、散水後1時間程度経過した後再度散水する。
・地表面温度が5℃以下となる場合には寒中対策(硬化促進、シート養生)が必要。
・散水後24時間以内に-4℃を下回る場合には、施工を行わない。
・気温28℃以上など水分の蒸発が多くなることが予想される場合には、散水開始から5時間の間、蒸発対策(1時間毎に散水、シート養生)が必要。
・敷設後水和までの期間が空くと、降雨等で水和が不均一になり強度に影響が出る可能性があるため速やかに散水を行う。
・高圧水による散水は内部に水みちができる可能性があるため、圧力に注意する。(およそ4.0MPaまで)
③維持管理等
・地盤が沈下した場合、地盤に追随できない。
・地面に固定するアンカーピン等の腐食が進行した場合には、打ち替え等して補強する。
④その他
・硬化不良などに対するメーカー保証は製造後24ヶ月以内(施工要領書に沿った施工・保管をした場合に限る)とし、通常は製品の提供のみとなるが、必要に応じて施工指導員の派遣も可能。
・本申請技術を取り壊す際は、産業廃棄物として処理が必要となる。
・冬季は散水後24時間以内に地表面温度が-4℃以下にならないこと。
・風速が7.0m/s を超えないこと。
②現場条件
・水が供給可能であること。
③技術提供可能地域
・技術提供地域については制限なし。
④関係法令等
・道路土工-切土工・斜面安定工指針 (公社)日本道路協会 平成21年6月
①適用可能な範囲
・切土および盛土法面(水平~垂直)の表面保護
(表層すべりや巨石崩落の恐れがある場合にはロックアンカー、ロックネット等を併用する。)
②特に効果の高い適用範囲
・酸性土壌面、アルカリ性土壌面:硬化阻害がおこらないため
・水中および半水中(海水中を含む):水中でも硬化が可能なため
・機材搬入が困難な場所での施工:人力施工が可能なため
・既設の家屋や重要設備近傍など施工中の汚損が気になる場所:セメントの飛散などがおこらないため
③適用できない範囲
・散水後24時間以内に-4℃を下回ることが予想される場合。
・粘土を超える遮水性能が必要とされる場合(1.0×10-9cm/sec未満)。
④適用にあたり、関係する基準およびその引用元
・特になし。
留意事項
①設計時
・地すべりなど大きな荷重が作用する場合にはアンカー工やロックネット工を併用する。
・裏面への浸水対策として上流部及び法肩部は土中に埋め込む等の処置を施すこと。
・コンクリートキャンバス上の歩行が考えられる場合にはCCT2以上の厚さのものを適用する。
②施工時
・水和させるためには十分に散水を行う。(掛け過ぎても水分過剰となることはない)
・急勾配地に使用する場合並びにCCT1を使用する場合、散水後1時間程度経過した後再度散水する。
・地表面温度が5℃以下となる場合には寒中対策(硬化促進、シート養生)が必要。
・散水後24時間以内に-4℃を下回る場合には、施工を行わない。
・気温28℃以上など水分の蒸発が多くなることが予想される場合には、散水開始から5時間の間、蒸発対策(1時間毎に散水、シート養生)が必要。
・敷設後水和までの期間が空くと、降雨等で水和が不均一になり強度に影響が出る可能性があるため速やかに散水を行う。
・高圧水による散水は内部に水みちができる可能性があるため、圧力に注意する。(およそ4.0MPaまで)
③維持管理等
・地盤が沈下した場合、地盤に追随できない。
・地面に固定するアンカーピン等の腐食が進行した場合には、打ち替え等して補強する。
④その他
・硬化不良などに対するメーカー保証は製造後24ヶ月以内(施工要領書に沿った施工・保管をした場合に限る)とし、通常は製品の提供のみとなるが、必要に応じて施工指導員の派遣も可能。
・本申請技術を取り壊す際は、産業廃棄物として処理が必要となる。
13.施工実績
発注機関 | 県内件数 | 県外件数 | |
---|---|---|---|
国、公団等 | 0 | 7(九州県内実績) | |
地方自治体 | 補助事業 | 0 | 0(九州県内実績) |
単独事業 | 3 | 69(九州県内実績) | |
民間 | 4 | 22(九州県内実績) |
県内での主な施工実績
発注者 | 工事名 | 施工年度 | CORINS登録番号 |
---|---|---|---|
九州電力㈱ | 九州電力 川原発電所法面保護工事(仮称) | 2021年2月 | |
九州旅客鉄道株式会社 | 川南・高鍋間津波避難設備新設他 | 2020年3月 | |
宮崎市 | 平成29年度第601-1008号木原地区(水路)災害復旧仮工事 | 2018年2月 | |
南那珂農林振興局 | 亜熱帯作物支場法面改修事業 亜熱帯作物支場地区 | 2015年12月 | |
九州旅客鉄道株式会社 | 油津・大堂津間46K470付近左法面工新設他工事 | 2018年6月 | |
宮崎県日向土木事務所 | 平成29年度県単急傾第9-4-2号公園通り地区急傾斜地崩壊対策工事 | 2018年1月 | |
九州旅客鉄道株式会社 | JR吉都線(小林・西小林39K415付近) | 2018年3月 |
県外での主な施工実績
発注者 | 工事名 | 施工年度 | CORINS登録番号 |
---|---|---|---|
福岡市西区地域整備部 | 市道金武1547号線外1路線道路改良工事 | 2019年2月 | |
国土交通省 九州地方整備局 港湾空港部 | 令和4年度福岡空港滑走路増設用地造成外工事 | 2023年2月 | |
福岡県土整備事務所 | 福井谷川防砂堰堤工事(16工区) | 2023年3月 | |
島原振興局 建設部 | 一般国道251号道路改築工事 | 2023年4月 | |
西日本高速道路メンテナンス九州株式会社 長崎保全センター | 長崎地区保全工事 立入防止柵設置工(シール工) | 2019年10月 | |
国土交通省 九州地方整備局 佐伯河川国道事務所 | 平成28・29年度佐伯地区維持補修工事 | 2019年3月 | |
鹿児島県南薩地域振興局 | 総合流域防災(河川)工事(花渡川R3-1工区) | 2022年10月 | |
鹿児島地域振興局 | 令和元年度県営県単治山事業(磯屋谷工区) | 2020年8月 | |
熊本県玉名振興局 | 陣の平地区農村地域防災減災事業(地すべり)第12号工事 | 2023年6月 | |
国土交通省八代河川国道事務所 | 国道219号球磨地区(その2)応急復旧工事 | 2020年12月 |
14.施工者
一般の建設業者で施工可能 |
15.技術提供企業
技術の名称 | コンクリートキャンバス工法 |
---|
技術提供企業
代表
企業名 | 担当部署 | 担当者 | 住所 | TEL | FAX | |
---|---|---|---|---|---|---|
太陽工業㈱ | 国土事業本部 | 岡田 良太 | 福岡県福岡市博多区博多駅東2-15-19 KS.T駅東ビル5F | 092-411-8003 | 092-474-6039 | or004277@mb.taiyokogyo.co.jp |
代表以外(県内企業)
企業名 | 担当部署 | 担当者 | 住所 | TEL | FAX |
---|
代表以外(県外企業)
企業名 | 担当部署 | 担当者 | 住所 | TEL | FAX |
---|
16.主な製造工場
製造工場名 | 担当部署 | 担当者 | 住所 | TEL | FAX |
---|
17.主な原材料産地
原材料産地名 | 取扱会社名 | 担当部署 | 担当者 | 住所 | TEL | FAX |
---|
18.県内活用技術参考写真
技術の名称 | コンクリートキャンバス工法 |
---|
①何について何をする技術なのか?
・あらかじめ固化材(特殊セメント)を封入した布を地面に敷設し、表面から散水して内包する固化材を水で満たし、水和・硬化させることにより薄層のモルタル層を簡単に素早く施工する技術である。
②従来はどのような技術で対応していたのか?
・従来のモルタル吹付工では、あらかじめミキサー機等で練混ぜたモルタル・コンクリートを高圧空気により吹付けるなどして地盤上に硬化体を構築していた。
③公共工事のどこに適用できるのか?
・地盤侵食や風化を抑制するなど地表面に薄層のモルタル層を施工する工事に適用可能。
(適用工種:法面保護工、水路ライニング、護岸工、防草工など)
④その他
・施工にあたり主要な資材として、アンカーピンやタッピングビスが必要となる。
・あらかじめ固化材(特殊セメント)を封入した布を地面に敷設し、表面から散水して内包する固化材を水で満たし、水和・硬化させることにより薄層のモルタル層を簡単に素早く施工する技術である。
②従来はどのような技術で対応していたのか?
・従来のモルタル吹付工では、あらかじめミキサー機等で練混ぜたモルタル・コンクリートを高圧空気により吹付けるなどして地盤上に硬化体を構築していた。
③公共工事のどこに適用できるのか?
・地盤侵食や風化を抑制するなど地表面に薄層のモルタル層を施工する工事に適用可能。
(適用工種:法面保護工、水路ライニング、護岸工、防草工など)
④その他
・施工にあたり主要な資材として、アンカーピンやタッピングビスが必要となる。