ヤシネットを装着したマット状の法面緑化資材です。以下のような特徴があります。
①ヤシネットの柔軟性・保温性・保水性・侵食防止・景観/環境保全効果
②規格ごとに一定数量装着されている基材袋
③工期短縮や騒音・公害の抑制

ヤシネットは柔軟性があり凹凸が激しい法面でも地山に密着し、また被覆材として保温・保水・侵食防止・景観保全効果があるため、生育の遅い在来種・木本類の定着にも適しています。また、自然分解するため環境保全効果も期待できます。

規格ごとに一定数量装着されている基材袋には、種子・肥料・植生基材が封入されており、基材袋単独での種子の発芽生育が可能なため、土質条件・土壌硬度などに影響をうけにくくなっております。肥料は緩効性肥料を使用しているので、切土の施工に最適です。また、予算に応じて規格を選択でき、転石・礫等の小落石の防止、凍上・霜対策、軽度の獣害対策として亀甲金網付やラス金網付も選択することが可能です。

従来工法の植生基材吹付工と比べ、大型機械を使用せず人による小運搬が可能なため、工期短縮や騒音・公害の抑制も期待できます。

※規定の安全器具を使用し、安全に十分気を付けること。

1)法面整形・清掃・残土処理
法肩部が侵食されていたり、法面に凹凸がある場合は、法面整形を行う。
整形後、浮石を落とし雑木の根茎を除去し、
雑草を刈りできるだけ凹凸をなくすよう法面清掃を行う。
残土が発生した場合は処理する。

2)植生マット張工
法肩部分のマットを20㎝程度巻き込み、アンカー・止め釘で固定し法肩から法尻にかけてマットを広げる。
打設図を参考に、マットが地表面に密着するようにアンカー・止め釘を打ち込む。
(法面の凹凸の激しい部分は本数を増やし、できるだけ地表面に密着するように打ち込んでください。)
法尻を超過した分は切断し、次の列の法肩から法尻にかけて広げ、
マットを2～3㎝程度重ね合わせ、基材袋が直線になるように法面全体に展開していく。
(法尻部分のマットを少し巻き込んでアンカー・止め釘で止めると、綺麗な仕上がりになります。)

≪宮崎県直接工事価格(税別)≫　※(　)内はメーカー価格の製品のみ単価
シロクマットt-70張工：約12,080円/㎡ (7,000円/㎡)　※ドリル削孔有り
シロクマットt-50張工：約8,380円/㎡　(5,200円/㎡)　※建設物価本参照、削孔無し
シロクマットt-30張工：約5,820円/㎡　(3,500円/㎡)　※建設物価本参照、削孔無し
シロクマットt-20張工：約5,090円/㎡　(3,000円/㎡)　※建設物価本参照、削孔無し

上記は令和6年度宮崎県労務単価、施工面積1000㎡以上で積算。
植生基材吹付工が250㎡未満の小面積の場合は当工法の方が経済的になることもある。
t-20、30、50は建設物価本等に記載あり。

植生工選定フローチャートにおける従来工法との比較
シロクマットt-20・・・客土吹付工t=2～3㎝/植生基材吹付工t=2～3㎝
シロクマットt-30・・・植生基材吹付工t=3～5㎝
シロクマットt-50・・・植生基材吹付工t=3～7㎝
シロクマットt-70・・・植生基材吹付工t=5～10㎝

1)自然条件
気温10℃～30℃の期間に施工する。
※水分不足で発芽不良を起こす可能性がある夏季の施工は避ける。

2)現場条件
切土法面(硬質土・軟岩Ⅰ)、盛土法面

3)技術提供可能地域
県内全域

4)関係法令等
環境省・外来生物法「特定外来種」に該当する植物は使用しない。
特注品（納期2週間程度）として配合を変更することは可能。