浸食防止用の特殊な不織布に保水材・肥料袋及び基材袋を装着した、浸食防止・土砂流失防止に特化した法面緑化資材です。
吹付工では機械搬入が困難な場所、コスト高になる小面積や狭窄地の緑化を可能にします。保水材を含む2枚の不織布が雨滴衝撃を緩和し、吸水した重みで地面に密着する為、高い浸食防止効果を発揮します。不織布の繊維は一定方向を向いており、吸水して膨張した不織布の間を通し、余剰水を効率良く逃がす効果があるため、湧水がある法面にも適応します。さらに、一定間隔に装着された肥料袋には遅効性の肥料が含まれており、土壌養分の乏しい法面にも向いているうえ、種子の流亡防止や飛来種子の定着にも効果が期待される為、「種子なし」配合にすることで「自然侵入促進型」の植生マットとしても適用できます。
転石や礫などの小落石防止、軽度の鹿の踏み荒し防止が必要な際は亀甲金網付のタイプをおススメ致します。
不織布の繊維の向きは、製品の両端のロープと平行に縦方向に向いているため、横張りは厳禁です。また、施工する前に吸水材が水を吸水すると、不織布が膨張し施工性が落ちるため、直射日光・雨が当たらない風通しの良い場所に保管し、雨の日の施工は避けてください。

巾 1m　×　長さ 10m　梱包 10㎡

※ロープを2本取りし、安全に十分気を付けること。

1)法面整形・清掃・残土処理
法肩部が侵食されていたり、法面に凹凸がある場合は、法面整形を行う。
整形後、浮石を落とし雑木の根茎を除去し、
雑草を刈りできるだけ凹凸をなくすよう法面清掃を行う。
残土が発生した場合は処理する。

2)植生マット張工
法肩部分のマットを20㎝程度巻き込み、法肩から法尻にかけてマットを広げる。
打設図を参考に、マットが地表面に密着するようにアンカーピンや釘を打ち込む。
(法面の凹凸の激しい部分は本数を増やし、できるだけ地表面に密着するように打ち込んでください。)
法尻を超過した分は切断し、次の列の法肩から法尻にかけて広げ、
マットを2～3㎝程度重ね合わせ、肥料袋が直線になるように法面全体に展開していく。
(マットの両端のロープ同士を重ねて広げると、重ね合わせ2～3㎝程度になります。
法尻部分のマットを少し巻き込んでアンカー・釘で止めると、綺麗な仕上がりになります。)

≪宮崎県直接工事価格(税別)≫　※(　)内はメーカー価格の製品単価
キルケットM-10型張工 ：約2,930円/㎡　(2,400円/㎡)
キルケットM-5型張工 ：約3,200円/㎡　(1,950円/㎡)
キルケットM-2型張工 ：約3,860円/㎡　(1,800円/㎡)
キルケットM-10型（亀甲金網付）張工：約4,870円/㎡（3,000円/㎡）
キルケットM-5型（亀甲金網付）張工 ：約4,210円/㎡（2,550円/㎡）
キルケットM-2型（亀甲金網付）張工 ：約2,660円/㎡（2,350円/㎡）


上記は令和6年度宮崎県労務単価、M-10･5･2は建設物価本単価参照(亀甲金網付は記載無し）、施工面積1000㎡以上による積算。

植生工選定フローチャートを参照
キルケットM2型・・・種子散布工/客土吹付工t=1～2㎝/植生基材吹付工t=2㎝
キルケットM5型・・・種子散布工/客土吹付工t=1～2㎝/植生基材吹付工t=2㎝
キルケットM10型・・・種子散布工/客土吹付工t=1～2㎝/植生基材吹付工t=3㎝
※5型は硬質土、10型は軟岩にも対応可

1)自然条件
気温10℃～30℃の期間に施工する。
※水分不足で発芽不良を起こす可能性がある夏季の施工は避ける。

2)現場条件
盛土法面、切土法面
※特に土砂流出を防止したい現場、浸食が激しい法面に向いている。

3)技術提供可能地域
県内全域

4)関係法令等
環境省・外来生物法「特定外来生物」に該当する植物は使用しない。
特注品で納期に2週間ほどかかるが「種子なし」や配合を変更することも可能。